銭湯

たまの贅沢にと思って、すこし離れたうちの風呂こと銭湯へ。商店街を歩きながら、そういえば今年に入ってからはまだ一度も銭湯の世話になっていなかったことに気づく。気づきついでに、もう二月だけどこれは遅い初風呂だな、とか、その初風呂っていうのは言葉としておかしくないか、とか、じゃあ風呂はつかるものだから「つかりぞめ」か、などと考えながら、結局どれも正しくないんだと思った。そんなことを思いながらたどり着いた銭湯、本日定休日。つかり損ねぞめ。温まるどころか、真っ暗な入り口のガラス戸の奥、静まりかえった浴場のタイルの冷たさを想像してひゃっとする。帰ろう。