続ちいさく帰省

昼間の定位置

朝、起こされて台所に行くと朝ご飯が並んでいる。仏壇にご飯を上げてから朝食。食べながら話もろもろ。
朝食後に風呂。風呂から上がると親は二人とも庭に出てなにかの作業をはじめていた。家の中はとても静か。
昼前に近所のお寺へ車で墓参りに行く。適当に手で墓を洗って花を生けて線香をあげる。墓場のあちこちに植えてあるドウダンツツジの葉がキレイに紅葉していて、まわりの墓石の白さのおかげでその赤がよけいにきわだってキレイに見える。
帰りに駅の近くの園芸センターに寄り、ついでに甘太郎にお茶菓子用に甘太郎(あずき)とたこ焼きを買いに行く。いわゆる「大判焼き」であるところのこの「甘太郎」は、子供の頃に母親の買い物についていった時などよく買ってもらって食べていた。親の買い物に付いていかなくなってからも、電車に乗って高校に通うようになると、学校の帰り道に自分で買って食べていた。
親に「甘太郎でも買ってくかい?」と聞かれて「まだあるんだ」と驚いた。行ってみると店の構えも中で焼いてる店のおじさんとおばさんの顔も一緒。値段も一緒。それに驚く。甘太郎50円、たこ焼き150円。安いと思う。
家に戻って買ってきた甘太郎のほか、お茶請けや漬け物をひろげて縁側でお茶。なにを思ったか父親が写真を撮ると言い出してデジカメを出してくる。セルフタイマーで2枚、どちらも無表情で写っておく。
お茶のあと、そのまま縁側ですこし昼寝。親はまた庭でなにか作業をはじめていた。縁側はとても静か。陽射しがあたたかい。起きて近所を散歩。裏の田んぼのほうを歩いてみたが、特になにもなかった。
午後、東京に戻るため、遅めの昼食というか早めの夕食をとり、庭でおみやげを物色。今年は家の柿がなぜか豊作らしく、それほど大きくもない柿の木に気持ち悪いくらいに実がなっている。まだ若いかもしれないがいくつかもいで持って帰ることにする。
駅まで車で送ってもらい、電車に乗る。帰省終了。