殺生

朝、畳の部屋の窓を開けようとすると桟のところにヤモリがいる。これが噂に聞いた「ヤモリのやっさん」かと思い妻を呼んでみたところ、それを見た妻は「やっさんはこんなに小さくないから違う」と言う。もしかしたらジュニアかもしれない。やっさんを見かけなくなって久しく経つようだけれど、もし本当にやっさんがいなくなってしまったのだとしても、やっさんはこうしてこの家にちゃんと子孫を残していったのだから、さすがであると思わずにはいられない。
昼前、ゆでたウインナーと野菜をトーストにはさんでパン食。見送りのあと家の掃除。掃除の合間に洗濯物2回転。その後にさらにもう1回転。昨日の雨から一転して昼間はいい天気、ベランダで洗濯物を干しているとうっすら汗ばんでくる。この調子で明日も晴れて欲しい。
昼過ぎから庭に出て、通り道の庭木の手入れ。この間薬をまいたおかげでツバキに毛虫は見当たらないため安心して枝を落とせる。門の横のツゲも大胆にカット。いくつかの小さな木は根元から引っこ抜いてどかす。この間草を抜いてようやく一部地面が見えていたはずの小さな庭がみるみる落とした枝の山で埋まる。この枝山の処分もおそらく面倒になるのだろうけれど、今は考えないことにする。かわりに通り道がみるみる明るくなり、じめじめしていた木の下の土に陽が当たり風も通りもよくなった。気がする。
その後家の裏へ回り、3メートルくらいの高さにのびているツバキ(侘助)を肩くらいの高さでカット。何も調べないままに低い位置にあるいくつかの細い枝を残して幹を切り倒してしまったので、果たして今の時期にこうすることが正しかったのか判らないのだけれど、いつか切り落としたまま放置されていた枝が、いつの間にか根を生やして自然に自立するくらいのたくましさがあるのであれば、大丈夫なんじゃないかと勝手に決めつける。目論見としては今後はこれくらいの高さかさらにもう少し低いあたりで、こじんまりと枝を茂らせてほしい。
作業に夢中になっていたのか、気がつくとおやつの時間もとうに過ぎて夕方。作業を切り上げて風呂。汚れた作業着を洗濯機に放り込み4回転目の洗濯。
夕方、豚キムチ納豆焼うどんを作ってひとりで食べていると、隣の家から「iPodが欲しいよぅ〜」という子供のおねだりが聞こえてくる。