好物の歌

深夜、夕飯の鍋を食べ終わったあと、機嫌がいいらしい妻が一人で歌を歌うのを、テレビを見ながら横で聞く。
妻の自作らしいその歌は、「草がすき〜」で始まり、その後同じ節を繰り返しながら「草」の部分を固有の葉もの野菜の名前に変えて歌うものらしく、「○○がすき〜」とその歌詞を変えながらしばらく続いた。そのうち好きな野菜はひととおり出し尽くしてしまったようで、歌は「キノコが好き〜」とジャンルを変えながらまた少し続き、最後は「豆も好き〜」となって、いつの間にか終わっていた。