彼とインターネット

彼はネットを「道具」として器用に扱う。こう書いてしまうと当たり前のことになってしまうのだけれど、言葉を変えれば、今の彼にとって、ネットとは「道具」でしかない。彼はネットの使い方をじゅうぶん心得ている為、たくさんの情報をネットを通して手に入れることができる。しかし、逆に彼からネット上に発信される言葉(情報)は極めて少ない。つまり彼にとってネットは「表現手段」としてはほとんど機能していない。このようなネット上での彼の寡黙さは、表現ということに対して積極的な彼の性格や、ネットに対する彼の知識量から考えれば、意外と思わざるを得ない。彼が本気でネット上での「表現」をはじめる時、果たして何が起こるのか、今、それを知る者はいない。