はみでた体、はみでた夢、散歩

ミント芽(もしくは他のなにか)


朝起きたら布団に対して90度回転した状態で寝ていて、体の半分が布団からはみ出していた。そういうことはめったにない。普段は見たことさえも忘れてしまう夢の内容を、今日に限って憶えているのはそのせいだろうか。あるいはその夢が僕を布団からはみ出させたのか。とにかく変な寝相、変な夢の朝だった。
部屋の片づけをしながら、1年ぶりくらいにジーンズを洗う。この機会に少し縮めてやろうと思い、洗い上がったジーンズをそのまま持って外に出た。「コインランドリーは歩いて2分」だったのに、コインランドリーがあった場所に今日行ってみるとすっかり更地になっていて、仕方がないのでなんとなくの記憶を頼りに他のコインランドリーを探した。数分歩いたところで別のコインランドリーを見つけたので入り、とりあえず10分間だけ乾燥機を回すことにして、自分はそのあいだもう少し近所を散歩をしてみることにした。
普段は余裕のない朝か真っ暗な夜に自転車でしか通らない自分の部屋のごく近所の住宅街を、明るい時間にゆっくり歩いてみると、小さな気づきがたくさんあって面白かった。つまり僕は、自分の部屋の周りの住宅街のことを感覚的に「近所」として理解しながらも、そのディテールについてはほとんど何も知らないのだった。ぐるっと歩いてコインランドリーに戻ってみると、乾燥機は既に止まっていてジーパンは生乾きの状態になっていた。「少し縮ませる」という目的が果たせているのかはよくわからないけど、あとは部屋で干せばいいと思い、部屋に戻ることにした。
帰宅してジーンズを干し、そのままベランダの植物の世話を少しした。ここ数日の雨続きで、土にカビらしきものが生えているところがあったので、ヘラで突っついていじめた。
先日のワイルドストロベリーに続き、本日新たにミント(たぶん)の発芽を確認。直径1ミリほどの極めて小さな双葉が土のデコボコのなかにぽつりぽつり。