ほうき衝動

朝早起きして、道路で仕事。昼前にそこを逃げ出しながら、そういえば家の中で使う箒が欲しかったことを思い出す。思い出したところでそういうものを売っているのが、何年か前に浅草を歩いていた時にたまたま入った刷毛屋しか思い出せないのだけれど、次第にどうしてもそういう箒が欲しくなってきてしまい、考えてみたら時間もずいぶん持て余しているので、そのまま浅草へ電車で向かう。
昼過ぎ、浅草へ。駅を降りるとずいぶん人がいる。数年前の記憶だけを頼りに、雷門の横を通りすぎて劇場があるほうへ向かいながら刷毛屋を探す。ぐるりと大回りする結果になったものの、結局仲見世通りから少し外れたなんとか通りに目的の刷毛屋を見つけて、そういえばそこは箒屋ではなく刷毛屋であることにそこで改めて気づいたのだけれど、それでもやはり店には何種類もの箒が置いてあり、念願の座敷ぼうきを手に入れる。
座敷ぼうきを選びながら、ふと見つけた長い柄の小さな箒がなんだか気になり結局それも買う。箒の衝動買い。長い柄の先に小さくて固い穂先があるそれは、掃き出し窓の桟などに丁度いいかもしれない。そういうことにして持って帰る。せっかくなので賑やかな仲見世を通って駅に戻り、亀十でどら焼きを買い、電車に乗る。
夕方、いったん部屋に戻り洗濯などの家事。
夜、外出。箒とどら焼きをもって大和へ。ひとりですることもないのでラジオを聴きながら持ってきた箒を使ってさっそく掃除。楽しい。その後君子蘭の世話などして過ごし、夜中に就寝。