ひな祭りなし

違う日の近所の空

前の日の晩の帰り道、深夜近くに近所のデニーズに行くと既に義母と義姉は席について食事をしている。自分も席について注文し、食べ終わった頃に宴会帰りの妻が帰って来て4人で帰宅。
朝、なんとなく起きていたら7時になったので、寝ていた妻を叩いて起こし、起きた妻に義母が着物を着せ、着物を着た妻を3人で見送りコーヒーを飲む。
しばらくすると近所の美容院で髪を結い上げた妻が戻ってきて、なにかを持って再び出かけていくのを再び見送る。
義母と義姉が身支度をはじめるとこちらは特にすることもないので、思いついて庭に出て、庭木の下にたまった枯葉を箒で掃き出す。
こちらの作業に熱が入りはじめた頃、支度を済ませた義母と義姉が出てきて少しきれいになった庭をほめてくれる。うれしい。
二人が出掛けていくのを庭から見送り、今日は通り道のほうの草を取ることにして作業を始めて少しすると、隣の家のおばあちゃんが門のところまでやって来て「庭がきれいになった」とほめてくれる。うれしい。
ひととおり通り道の草を取り終わったところで、遠くから12時のサイレンが鳴るのが聞こえてきたので、今日の作業はそこでやめることにして、家に入って風呂に入る。
午後、徹夜のせいかこたつで何度も寝て起きてを繰り返す。そうしているうちにいつの間にか日が暮れており、外はすっかり暗くなっている。そういえば今日は四つ離れた実兄の誕生日であったことを思い出す。
夜、近所のコンビニまで散歩と買い物に出掛けると、空に浮かぶ月がやたらに明るく輝いているのでつい見とれてしまう。おそらくまんまるに近い月は乱視の僕の目にはハートのかたちに見える。