エスカレーターの上で見る夢

日中、エスカレーターで夢を見る。電車の中などで立ったまま寝てしまうことはよくあるけれど、エスカレーターに乗りながら寝てしまったのは今日がはじめてで、すぐうしろに立っていた同行者の後輩は降り口に近づいても一向に一歩を踏み出さずそのまま前につんのめった自分を見て笑っていたけれど、どこに寄りかかることなく自立したままでも人は夢を見ることができるということに自分では少なからず感動をおぼえた。夢の内容は憶えていないけれどそれはごく日常の風景であって、たぶん仕事をしている夢だったかもしれない。そういう意味では全然面白くない記憶というかイメージなのだけれど、確かにそれはエスカレーターの上で見た風景だった。