うらやましキャンパス

第一食堂 定食食べたい

午前中、庭に出て庭木に農薬を散布しようと準備を始めたところで殺虫剤が切れていることに気づいて近所のホームセンターまで買いに行く。バケツに入れた水に買ってきた殺虫剤と殺菌剤と展着剤を入れて混ぜ、いったんじょうろに移してから噴霧器のボトルにいれて、ノズルの先を調節して吹き出す薬を霧と放水に使い分けながら家の裏から表まで、ひととおり庭木に散布する。
ひと段落したところで出掛けなければ行けない時間をとうに過ぎていることに気がついてすぐに外出。バスと電車で池袋へ向かう。
1時過ぎに立教大学到着。昼頃からの待ち合わせの約束を遅くしてもらったミソジフレンドと無事合流して構内をうろつく。はじめて訪れた立教大学のキャンパスは正しくキャンパスの風情で、そういうところに毎日通ったりベンチに座ったりしている学生たちをうらやましく思いながら低い声でキャッキャ言いながら構内を歩いてまわる。

2007年度連続シンポジウム<未来の声を聴こう(part3)>
異文化コミュニケーション学部開設準備室企画講演会
異文化を「理解」するとはどういうことか?

はじめはどんなかなぁと思いながら聴きはじめた平田さんの話だけれど、次第に会場の観客を巻き込みながら盛り上がっていく様にさすがだなぁと思いつつ、内容も正しくまともなことばっかりで、ところどころに頷きながら聴き終わったら地味にガツンと来た。途中、隣に座った友達が視界の隅っこで平田氏の話にいちいち全部頷いているのが見えて「すごいシンパシーぷりだ」と思っていたらそのうち友達の肘がその下に置いてあった今日のパンフレットの紙ごとスーっとこちらにズレてきて、それがあるところまできたところで友達の頭がガクッと揺れた。講演後の質疑応答の時間になって、こういうところでは生まれてはじめてかもしれないくらい珍しく質問してみたいことが浮かんできたのだけれど、漠然としていたその質問の内容を頭の中でまとめあげたところで最後の質問になってしまって結局聞きたかったことはわからなかった。それでも十分満足で、トイレに寄って会場を出る。
大学の近所を歩いていてよさげな喫茶店が見つかったので入ってお茶をする。最近のことや少し先のことや自分のことや相手のことや知らない誰かの話などをしながら、おいしいコーヒーとチーズトーストを食べて、友達が頼んだホットケーキも少しもらって食べる。どちらもおいしい。それもあってかそのうち会話は「うまいもの」の話になって、なにがうまいかについて話していたらいつの間にか外が暗い。彼岸を過ぎていよいよ日が短くなっているのだけれど、こうして誰かと話をするのなら夜が早く来たほうがたくさん話せるのかもしれないなどと思ったりしながら店を出る。これから用事がある友達とは渋谷で別れて、電車で帰路につく。
夜、家の近所のファミレスにひさしぶりに寄って軽食アンド書写。書き写すのがひさしぶりだからかあるいは単に集中力がないからか、どうにも隣のテーブルに座ったおばちゃん4人組のトークがどんどん耳から入ってきて作業の邪魔をする。一時間半くらい続けた頃に15分くらいだけド集中の時間が訪れたりもしたけれど、深夜前に妻が帰ってくるまで、活字を目で追い、同時に隣のテーブルから聞こえてくる老後を見据えた住まいの話や昼間に聞いた平田オリザ氏の話やはじめて訪れた立教大学の景色や真っ黒だったミソジフレンドのマニキュアの色なんかを思い出したりしながらノートにその文字を書き写して過ごし、深夜前に店を出て帰宅。その時間になってもおばちゃんたちはまだ喋るのをやめない。