真に受けてみる

午前中、仕事に出掛ける妻と時間を合わせて家を出たものの、思いのほか足下がスースーするので家に戻って短パンをジーパンに履き替える。再び駅まで向かう途中、妻の後ろ姿くらいは遠くに見えるかと思って歩いていたけれど、結局追いつかないまま駅から出て行く電車を駅前で見送り、次に来る電車を待つ。
昼過ぎ、明星大学中央大学駅着。駅を出たらすぐ大学の構内で道とか喫茶店とか本屋とかそういうものが全然ないので驚いた。賑々しい構内を見物しながら目当ての教室を探して歩く。
保坂和志の話はいきなりデビッド・リンチの話ではじまって、その後いろんな話に及びながら、結局リンチの話で終わった。対談形式の話の途中には、沈黙や言い直しや話題の飛躍がたくさんあって、トイレ休憩もあって、客席に有名な歌人の人の姿もあって、それから有名な小説家の人の姿もあったらしいけれど僕はそれをその壇上にいた古谷利裕という人の日記で知ったのでその時には見ていない。近くに座った和服の人の着物の匂いがあって、だんだんあたたまっていく会場の雰囲気があって、全体としてなんだかとても面白かった。
結局何を聞いてきたのかと問われてもわからないのだけれど、とにかく聞きながらいろいろなことを考えたからそう思ったのかも知れない。