フォーメーションB(ベビー)

庭の百日紅(みそはぎ科)

朝、起床して間もなくトラックに山盛り資材を乗せた工務店の社長が若い人を連れてやってくる。今日から3日間の予定で下の階の床の増し貼り工事が始まる。寝間着のまま外に出て近所を回って工事の挨拶をし、ついでに工事期間中お隣りさんの家の敷地に車を停めさせてもらう許可を頂いく。早速10メートル隣へ車を移動。
思いのほか突然、メインの居間から工事が始まってしまったので、普段は寝るだけの下の畳部屋にテーブルやらなにやらと一緒に移動して、本を読んだりウトウトしたり、実家にファックスで送る手紙を書いたりして過ごして、10時すぎに妻と姉と母が近所のモスバーガーにご飯を食べに出掛けていってからは、昼までひとりで留守番をしながら同じように過ごす。途中実家に電話をかけて妻にコンビニから送ってもらったファックスについて母親に説明をしたりもする。
昼に妻らが帰宅して買ってきてもらったスパイシーモスチーズバーガーとホットドッグとオニポテで昼食。妻の背中に手をあてたりしながら、基本的には午前中と同じような過ごし方。
午後、妻と姉と母が近所のサイゼリアまで散歩半分、お茶半分で出掛けていくのを見送ってから再び夕方までひとりで留守番。よく喋って人あたりのいいおじさんだと思っていた工務店の社長は仕事には厳しい人だったようで、仕事のあいだ中ずっと一緒に来た若い人をなんやかんやで怒鳴っていて、若い人はそれを聞いてるんだか聞いてないんだかで「はい」とか「すみません」とかいうわかり易い返事は聞こえてこないかわりに、時々静かな口調で口答えしたりしているのがなんとなく壁越しに聞こえてくるのだけれど、少しするとまた静かになって作業の音だけが聞こえてくるから、この師弟はそういう関係で成り立っていのかもしれないと思いつつ、いつの間にか汗をかきながら居眠りをしていて、「じゃあ今日は帰りまーす」と言いにきてくれた社長の声に起こされて挨拶をしてトラックを見送る。床の増し貼りは居間が終わって隣の台所が半分くらい。居間に箒をかけてから雑巾がけを2回する。昼間に畳の部屋で見た夢の中では貼り増しをしたにも関わらず居間の床はフカフカのままだったけれど、現実の居間はどこを踏みしめてもきちんと面で足を押し返してくる硬い床になっていたのでよかった。