毎日少しずつ

ひとりで寝ている

日中仕事で外へ出て、夜になって家に帰ってきて見るたびに赤ん坊は少しずつ大きくかつ太くなっている。毎日母乳をたらふく飲んでいて、それが血とか体になっているらしい。水も飲まず肉も食べず外のことなんかまったく何も知らないで、ただ母乳だけを飲んであとはひたすら寝ながら生活する人が隣にいるのが少し奇妙で面白い。
おっぱいを飲むときは部活のあとの中高生のようにのどをゴクゴクならしながら鼻息も荒く全身を使って口を動かしていて、時々飲みそこねた母乳を口元からだらだらこぼしたりしながら、それも気にすることなくとにかく必死に飲んでいる。右から左そしてまた右と何軒もはしごをして、満足してうとうとしはじめたと思ったら、またすぐに手足をぐるぐるバタバタさせておっぱいを探し始める。
今月のはじめ頃から手伝いに来てくれていた義姉が火曜日に大阪へ帰って行って、今日の昼間には義母も埼玉へ帰って行った。ふたりのおかげで出産前後の我が家の生活はだいぶ明るく賑やかなものになり、家事その他諸々、家のことやら子供の世話やら妻の相手やら自分のご飯の支度までいろいろやってくれたおかげで何の不自由も苦労もなく、楽しいばかりのひと月を過ごすことが出来た。本当に有難い家族と思う。