2004-05-26 内田百けん『阿房列車-内田百けん集成〈1〉』ちくま文庫 本 ヒマラヤ山系氏の話三人で宿屋に泊まって払いが三十円。 みんなが十円ずつ出して帳場に持っていかせたら、 帳場でサアヴィスだというので五円まけてくれた。 それを女中が三人の所へ持ってくる途中で、 その中の二円をごまかして、三円だけを返してきた。 だからその三円を三人で分けた。 1人一円ずつの払い戻しがあったので、 1人分の負担は九円になった。九円ずつ三人で出したから二十七円。 女中が二円棒先を切ったので、 しめて二十九円。一円足りないじゃありませんか。 僕は馬鹿だから15分くらい楽しめた。