コタツなし

土曜日の発作的大掃除では、長いこと部屋の真ん中に置いていたコタツも片づけた。正確にはコタツ布団とコタツ敷布団を片づけた。3月に入ってからコタツのヒーターをつけることは数えるくらいしかなかったから、そろそろとは思っていたけれど、いざ片づけて無くなってしまとなると、コタツの持つあの「昼間でも正々堂々と味わえるおふとん感」に少なからず未練を感じた。しかしこうして今、布団をとられたむき出しのこたつ机に向かってみると、部屋の景色がそれまでとまったく違ったものになっていて、いまさら自分の部屋に新鮮さを感じたりして、なんとなく気持ちがよい。「季節はもうとっくに春であった」ということが、夜中にひとりでカーテンをしめた部屋の中にいてもよくわかる。