二度寝と散歩 0円

午前中、自分でも意外なくらいスッキリとした感じで起床。部屋の中を若干掃除、二日くらい前からベランダに干したままになっていた洗濯物を取り込む。外はいい天気で陽射しは夏のそれで、取り込んだ洗濯物は日光の匂い(もしかしららホコリの臭い)がする。暑いので特になにかをする気にもならなず、扇風機にあたりながらアイスを食べつつ昨日買った本などを読みつつテレビを見つつ横になりつつ過ごしていたら、いつの間にか寝ていて、起きたら昼過ぎ。シャワーを浴びて汗を流してから、ベランダのバジルを少しいじる。今日もきれいな二度寝土曜日となる。
午後外出。商店街でパンを買い、それをもって代々木公園へ。公園の中をさっき買ったパンを食べながら歩いていると、突然頭の上で「ブワッ」っと音がするので驚く。振り返って見ると音の正体はカラスで、そのカラスが僕の頭の上の結構近いところを通りすぎた様子。怖いなと思って歩いていると、またカラスが自分の頭の上をかすめるように飛んでいき、少し先の木に止まってなんとなくこっちを見ている。「あぁ。パン」と気づいたが、それでパンを食べるのを止めるのもくやしいので、カラスの気配に気を配りつつ、平静を装ってパンを食べながらまた歩く。その後2回ほどカラスは僕の頭の上を通り過ぎたけれど、結局あきらめたのかそれ以上は追いかけてこなかった。
「カラス、もう来ないかな」と思っていたら今度は横のほうから「こっち、こっち」と僕を呼ぶ声がするので驚く。見ると声の正体は曖昧フレンドで、その隣には見知らぬ男性もいた。「友達かな」と思いながらそばまで行くと、見知らぬ男性はそそくさと笑顔で立ち去ってしまう。聞いてみると宗教の関係の方だったらしく、僕が通りがかったことで結果的に話が途中のまま、その人のお願いを断るかたちになったらしい。「これくらいの時間にその辺にいる」とは聞いていたものの、まさかそこでそんな勧誘を受けながらベンチに座っているとは思っていなかったので、そんんな偶然が生み出したものは、やはり笑いだった。
公園でしばらく話したあと近所にあるという癒しスポットに案内してもらい、そこの池でしばらく遊ぶ。喧騒の中でのその場所のポッカリ具合が素晴らしい。そのうちまた季節が変わった頃にふらっと寄ってみたらいいかもしれない。日も暮れてきたのでまた歩き出し、そのまま渋谷のほうへ。たまたま立ち寄った店で「竹口琴」という楽器をよくわからないまま購入。曖昧フレンドは「バードコール」なるへんな笛を買っていた。店の人に鳴らし方を聞いて外に出てやってみたら予想外に素晴らしい音でうれしくなる。その後ふたりで取り憑かれたように音を鳴らしながら本屋に寄って、本を物色。ここで教えてもらった本がまた素晴らしくよくて興奮する。本屋を出たあとの演奏も俄然熱気を増すというもの。駅前でお茶を飲んで終了。聞けた話も面白く(たぶん僕にだけ)知り得た情報も興味深く(もしかしたら僕にだけ)、非常に有意義な散歩になった。