深夜のドリンクバーと朝のビール×2

砧公園 芝生部

夜中過ぎ、近所に住む仲の悪い友達から電話があり外出。近所のファミレスで雑談、俗談、猥談。相手は話したいことを話して、それを僕はだいたい聞かず、ドリンクバーへ何度も足を運んだり、数時間前に買って気に入っている竹口琴を鳴らしたり、あとは眠くてぼーっとしていたりしたのだけれど、そのうちに夜が明けて、「ここはもういい」ということで店を出る。朝6時半。
さてこれからどうしようかということになり話の流れに身をまかせきっていたら、ずっと前に僕が通っていた学校に行ってみることになる。バイクの後部座席に乗せてもらっての移動中、バサバサと風の圧力を感じながら虫の鳴き真似とホーメイ練習、前から「やめなさい」と言われる。
学校着。着いてみれば学校はまだ夏休み中で、なにより朝早すぎる時間であるため、学生の姿はほとんど見当たらない。朝練に来ている何人かの体育会系運動部の学生の他は、守衛と工事関係者くらいしかいない。人がいないことをいいことに敷地内をゆっくり散歩。いつのまにか新しい校舎が建っていたり、緑の植え込みが裸になっていたりして自分が通っていた頃とずいぶん様子が違っている。それでも歩いている途中で、普段の自分の生活の中では決して出てこないような、当時自分たちがよく利用していた校舎の管理人につけていた〈あだ名〉が、思わず口をついて出たりして驚いた。しかし、すると、途端にそれまで希薄だった「かつて自分がそこにいた」ということのリアリティみたいなものがぐっとに厚みをまして感じられるようになり、〈場所に蓄積されていく記憶〉というのはこういうことかと、ひとり脳内で膝を叩いた。
構内をゆっくり一周して、ひと息ついてもまだ朝7時半。携帯電話で探してみると、比較的近くに朝からやっている銭湯があったのでバイクを飛ばす。8時過ぎ銭湯着。着いてみると朝早い時間であるのに結構先客がいるので驚いた。風呂とサウナで800円。貸しタオル50円。僕はもっぱらサウナと水風呂をいったりきたりして過ごす。
風呂上がりに(僕だけ)ビール。黒ラベルをいただきながらロビーのソファでテレビのニュースを見ていると、いつの間にかそのまま寝ていた。これはまさに「朝寝、朝酒、朝湯」で、確かにこれは気持ちいい。そのうちまたやりたい。
ひと眠りして少し元気になったところで砧公園へ。世田谷美術館で午後の演奏会のチケットを購入し、そのまま公園の芝生のほうへ向かう。お腹が減ってきたので売店で団子(300円)を買い、ついでに(僕だけ)またビール。芝生に腰を下ろして、半裸のジョギングおやじなどを眺めながら、団子を頬張りスーパードライで流し込む。結構いい気分になるが、時間はまだ朝の10時半過ぎ。
その後芝生の上でフリスビーを投げて遊んでみたら、結構熱中してしまい、がんばって走ったりしたらすごく気持ち悪くなった。気持ち悪いしそろそろいい時間だということで、そのあたりで帰ることにする。再びバイクに乗せてもらい部屋の近所で落っことしてもらう。12時前帰宅。部屋について本日二度目の入浴。シャワーを浴びてサッパリしたところでまたひと眠り。目が覚めるともう出掛けなければいけない時間で、慌てて身支度を整えて部屋を出る。