さようなら部屋

扉どアップ

午前中、外出。下北沢へ。部屋へ向かう途中シェ・かつ乃に寄り道してプレーンと抹茶のケーキを買う。部屋に着いて残ったゴミ出し。窓から外を見ると、向かいのマンションの一室でも引越をやっている様子。せっかくなので久しぶりに録音ボタンを押してみる。なにもない部屋は声がやたらによく響いておかしな感じ。はじめてきた時もこんなだっただろうか、などと考える。
昼、戸棚を閉めて窓を閉め、扉を閉めて部屋を出る。近所の不動産屋まで歩いていって鍵を返してとうとう引越完了。これでもう完全に自分の部屋はなくなったのだけれど、寂しいというよりも清々したという感じ。気持ちは非常に前向きであるらしい。
午後、駅前へ歩いて向かい友達と合流。昨年の夏に子供を産んだその友達にとって、今日は妊娠以来はじめて子供を家に残しての外出だという。「あるものがない」というのはどういうものだろうか。昼食にマックでハンバーグ。商店街をうろついた後、モワッとした喫茶店に入っておしゃべり。今、世界にはメルヒェンが必要なのだという話。居酒屋感覚で「同じものを」とドリンクを注文し続け、結局夕暮れ時まで長居する。
夜、家に帰って確認すると、最後の部屋での録音は、声が小さすぎてどうにも使い物にならない。