草掘り

午前中起床。庭に出て夏の名残りの後始末、というか草取り。夏の暑いあいだに男子高校生のようにもっさりと茂り地面を覆った庭の雑草も、ここへきてなんとなくその生長がひと段落した感があるから、今やればまたしばらくは大丈夫になる気がする。今日は雑草のびっしり生えた庭の土をシャベルでその上に茂った草や根っこごとこそぎ取るように掘り返して、山に積んだその土が乾いてから少しずつ土を崩して草を取り除く作戦でやっていく。庭はだいぶデコボコになるけれどこの機会に庭の土に蔓延る雑草どもの根っこをできるだけ取り除いてしまいたいという思いがあるので、あとでまた耕したりすることも考えたら躊躇なく土にシャベルを突き立てられる。
シャベルで掘り返す土は思いのほか重くて作業を続けるうちに額から汗がボトボト落ちてきてメガネを曇らす。「今日はこのへんにしておいてまた明日続きをやろう」ということを途中で何度か考えたものの、午前中にはまだ寝ていた妻がそのうち起きてきて自分を呼ぶだろうから、そうしたら休憩にして、作業の続きをどうするかはその時に考えようと思いながら作業を続けていたのだけれど、いつのまにか昼になり、午後になる。妻が現れないまま作業を続けて3時過ぎ、あらかた庭が片付いてしまったところで自己判断で今日の作業を終わりにする。表面を掘り起こして草ごと積んだ土の小山が庭にできていて、その山から完全には草を取り除けていないけれど、草で覆われていた土の地面がだいぶ戻って、ゴチャゴチャしていた植え込みの中もかなりスッキリした。庭の金木犀がもうすぐ咲きそうで小さなつぼみをたくさんつけている。
夕方、二階で寝ていた妻がようやく目を覚まして、知らぬ間に一日が終わろうとしていることに声を上げて驚いている。