遠慮しねえ

夜、仲の悪い友達からひさしぶりに電話があって一緒に夕飯でも食べようということになったのだけれど、結局こちらの用事が長引いてしまってその話はなかったことになる。メイルを送っておいたものの返事がないので多少の申し訳なさもありこちらから電話をかけてみたところ、渋谷の住宅街を歩きながら世間話の体裁をとった駄目出しをチクチクと聞かされることになったのだけれど、言われていることもなんとなくわからない話でもなかったので、これからはアドバイス通りにもっと勝手に振る舞おう、この人の気持ちを無視しよう、ありがとう、とぼんやり思って電話を切る。
深夜、帰宅して夕食に翡翠チャーハン、じゃがいものみそ汁、冷や奴、野菜サラダ。空腹がおさまらないらしい妻は食後に買ってきたさつまりこをポリポリとかじっていて、食べきったところで気持ちが悪いと言いながら、カバンの中からチロルチョコの詰め合わせを出してくる。